俺は営業(2)

 「誰も語りたがらない 鉄道の裏面史」

佐藤 充 5年ぶりの書き下ろし!
107 名の死者を出した「福知山線脱線事故」、政治家の思惑がからみあう「新幹線の利権」、鉄道が買われる「阪神電鉄村上ファンド買収事件」、東京を襲った未曾有のテロ「地下鉄サリン事件」、首都圏で起こった乗客の暴動「上尾事件」、初代国鉄総裁の謎の死「下山事件」……
2015年5月15日発売
Top鉄道会社の知られざる社風 >俺は営業(2)

俺は営業(2)

前回、券売機を誤操作した客に、怒りながら返金する駅員を紹介した。
これには現職の方も含め、多数コメントが寄せられた。
http://railman.seesaa.net/article/20167784.html
「同じようなひどい出札社員がいる!」という意見がもっとあるかと思ったが、それほどでもなかった。
(出札は「キツイ」、という現職の人からのコメントがあったほど。)

不特定多数のお客を相手にする鉄道は、別な意味で大変な思いをすることがある。(それも後々取り上げる。)
ただ、その苦労を差し引いても、「み○りの窓口」には態度の悪い社員が多いと思うが、読者の皆さんの意見はどうであろう?
(前回の社員も、決して異例ではない、というのが筆者の意見である。)

しつこくて申し訳ないが、もう一人だけ紹介させて欲しい。
今回はちょっとひど過ぎるので異例かもしれないが、舞台裏の実態を反映する一例である。


乗客数の多い、とある駅。乗客数の割には駅が小さく、沿線に学校も多いので、定期券更新の時期は、「み○りの窓口」も非常に混雑する。

ある日、男子高校生が友達と旅行に行くため、おこずかいをかき集めて切符を買いにきた。
駅に備え付けられた申込書に購入する切符を書き込み、窓口前の長い列に並び、ようやく自分の番が来た。

対応した中年駅員はちょっと面倒そうに紙を受け取り、発券していく。
定期券や新幹線のような定番の切符ではなく、聞きなれないローカル駅までの切符なので、マルスの入力に時間がかかるのだ。

余談だが、JRの運賃は、発駅と着駅で自動的に決まるものではない。
(鉄道の路線・運賃検索のソフトに慣れている我々には、ピンと来ないかもしれないが。)
距離から金額を算出するので、経路を入力する必要があり、ローカルは面倒なのである。(この点は私鉄と異なる)

さらに、学割だのジパング倶楽部というのは手間がかかる。駅員にも、「割り引いてやっている」という気分もある。

「はい、全部で6万2千400円ね。」

高校生は、財布をひっくり返して青ざめる。割引など色々計算し、友達から正味のお金しか集めていなかったが、計算違いをして足りなかったのだ。

「…すいません、特急券だけにしてもらえまえんか。」

これに駅員は「キレた」。通常より時間がかかる発券だったのに、乗車券を取り消し処理するなど、許せるものではない。

「おい、ふざけるな。後ろの人も大勢待っているんだよ。お前、どうしてくれんだよ。」

他の駅員や客には聞こえないように、低い声で高校生を脅す。

「おい、どうするんだって、聞いているんだよ。」

完全に怯えた高校生はとっさに

「すいません、すぐに取りに行きます。」

まじめそうな彼は、本当にお金を調達し、30分もしないで再度現れた。

「すいませんでした。持ってきました。」

脅した方の駅員も驚いた。高校生のことだ、もう現れないだろうとたかをくくっていたのだ。

「はい、それではこちらが往きの乗車券と特急券、こちらが帰りの乗車券と特急券になります。」

脅したことを訴えられては、さすがに自分の立場が危ない。低姿勢に応対する。

萎縮していた高校生だが、駅員が低姿勢に豹変したのを見て、自分が受けた仕打ちが度を越したものであったのに気づき、怒りを覚えてきた。

スーパーでも、百貨店でも、手持ちが足りないとき、一部の商品を支払いのときに返すのは日常のこと。
「ふざけるな」って怒鳴られたり、お金を取りに返されたりするところなど、日本にはない。

しかし、高校生の彼は、鉄道会社にクレームを言う手段を知らず、また仮に言ったとしても取り合ってもらえないことを知っていた。
泣き寝入りである。

鉄道は、普段は態度の悪い高校生に困らされている。だからと言って、こんな接客が許されるわけがない。

posted by 鉄道業界舞台裏の目撃者 at 22:46 | Comment(22) | TrackBack(0) | 鉄道会社の知られざる社風 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
管理人さん、初めまして。僕はしのやんと申します。

僕は四国の徳島に住んでいますが、地元の駅の
「み○りの窓口」で何度か岡山行きの切符を買
った事がありますが、いつも面倒くさそうな不
機嫌な顔で対応されました。僕が変わっている
だけかもしれませんが、それらを含めて無言で
切符を差し出された時はちょっと辛かったです。

僕は何事も説明するのが下手で、いつも営業の
方に上手く伝えれませんでしたが、露骨に面倒
くさそうな表情をされると辛いです。

話は変わりますが、僕が小学5年生くらいの時に
地元の駅の駅員さんに「8時50分の列車は何です
か」と聞いたところいきなり「はぁ?あんた何
言ってんの」や「ふざけるな」みたいな感じで
怒鳴られました。ただ特急か普通列車か聞きた
かっただけなのにすごくショックでした。

長々と失礼しました。
Posted by しのやん at 2006年07月17日 04:59
鉄道会社にクレームを伝える手段っていうのは、具体的にはどのようにすればいいんですか?

スチュワーデスなども、乗客から名前を聞かれた時に、接客の対応の悪さを会社側に伝えられるんじゃないかと思うと、ひどく動揺するようですね。

対応のひどい鉄道会社の職員の名前も伝えた方が、本人の為にも会社の為にも良いんでしょうかね。
Posted by クレームブリュレ at 2006年07月17日 20:14
しのやんさん

しのやんさんも駅員の対応で不快な思いをされたんですね。
ここでも取り上げましたが、信じられないくらいひどい接客を
する人がいます。もちろん、丁寧で親切な人もいますが、
ひどい接客を受けると、十把一絡げに
「鉄道の接客はひどい」
といいたくなりますよね。

まして、子供の頃にひどい対応をされると、尾を引いて
しまいますよね。
Posted by 鉄道業界舞台裏の目撃者 at 2006年07月17日 21:11
鉄道業界舞台裏の目撃者さん、こんにちは。お
返事ありがとうございます。

僕はまだ高校生なので、小5の時の事はまだ最
近の事のように思えます。
親切な駅員さんにも何回か出会ったことはあり
ますが、殆どは冷たい駅員さんばかりでした。

実は僕は将来、鉄道マンになることが夢で、夢
を実現できるように自分なりに努力しています。
もし夢が実現したら、ちょっとした事で怒らず
、お客さんの立場になって考える鉄道マンにな
りたいです。
Posted by しのやん at 2006年07月18日 00:10
クレームブリュレさん

主要駅にお客様センターが置かれています。そこに申し出る
のが基本になります。

そのときのポイントは、応対した駅員の名前もそうですが、
時間、場所を明確に告げることです。不快な思いをしたら、
相手に対して怒るよりも、時計を確認してください。
車内だったら、すぐに号車、最寄のドアの番号などを確認すると
いいでしょう。

具体的で真実味のある報告書の方が、対応されやすいはずです。
Posted by 鉄道業界舞台裏の目撃者 at 2006年07月20日 00:16
はじめまして、現役高校生と申します。
いつも拝見させていただいております。

先日の某都内主要駅のVプラザでの出来事ですが、乗車予定の列車を告げたところ「あ〜この時期は全部満席だよ。無理無理。うちじゃあやらないよ」と全く取り合ってもらえず空席照会すらしてもらえませんでした。

こういう国鉄型社員の対応には怒りを通り越してあきれるばかりですが、一般の会社とは違い基本的に、鉄道会社は客の要求を拒否しようが何しようが困るのは会社ではなく客です。この体制が崩れることは永遠に無いでしょうし、崩れない限り鉄道会社のお客様に対する姿勢は変わらないでしょう。

国鉄型社員からの酷い仕打ちに会って以来、私は極力そういう社員のいない窓口を選んでいますが、それでも必ず胸ポケットにボイスレコーダーを入れておくことにしています。
Posted by 現役高校生 at 2006年07月23日 22:42
現役高校生さん

驚きました。み○りの窓口ではなく、旅行業の方でそんな
仕打ちを受けたのですか?
私が知る限り、み○りの窓口より、旅行業の方がずっと接客は
ましなはずです。
若い女の子が多いので、列車のことはあまり知らないし、発券も
ずっと遅いのですが。

私は、時間があるときは切符だけでも旅行業で買っているほど
です。そもそも、国鉄以来のおじさん社員もあんまりいませんし。
Posted by 鉄道業界舞台裏の目撃者 at 2006年07月23日 23:12
先日、私が比較的よく使う駅でこんな光景に出会いました。乗り越し精算の必要があったので係員改札の通路に並びました。男性のお客が改札担当の女性の係員を罵倒していました。

話の内容から推測するに、「改札内のトイレを使うには入場券を買ってください」と言われたことに立腹したようです。まだ不慣れ感じがする女性の係員は、必死の表情で入場券を買うのが嫌だというなら、駅のロータリーの公共トイレか駅ビル内のトイレを使うように言っていました。ついに男性のお客は、「あんたの名前を覚えておく。その態度とサービスの悪さを上の人間に投書してやるから覚悟してろよ!」と言って
去っていきました。

ようやく精算できたとき、私が「いつから入場券を取るようにしたの?」と聞くと、昨年からとのこと。ついでに、「トイレ貸してください、といってそのまま
逃げちゃうのがいるわけね」と聞いてみると、その通りだという主旨の返事でした。

実は私も現職時代、改札担当時に1回、裏切られたことがあります。トイレに行ったはずのお客様がいつになっても出てこない。「やられた!」と思ったものです。上の女性係員もひょっとしたらこんな経験を重ねてしまったのかもしれませんね。あるいは、このような手口の不正乗車が後を絶たないので、駅としての方針を決めたのかもしれません。ただ、去った男性客の怒りとこの駅の厳格とも言える対応とで、なんとも複雑な気分になりました。
Posted by Via at 2007年07月26日 19:06
Viaさん

トイレを借りると言って不正乗車する人がいるんですね。何とも寂しい気持ちになります。
そこまでして交通費をケチる人に、お金は巡ってこないでしょう。色々な意味で貧しい人生ですね。

トイレを貸すのに入場券を買わせるのは、支社からの方針なのですかね?現場の方針なのでしょうか。
それもせせこましい話ですね。トイレを使うなと言っているのと同じです。現場の女の子が苦労しますね。

そんな方針を悩んで考え出す業務というのも、やりがいの薄いものでしょう。
Posted by 鉄道業界舞台裏の目撃者 at 2007年07月26日 23:49
連日ひつこくてすいません。

「車内での指定席への変更扱いをめぐって」

ケース1:A社の超特急列車グリーン車

この線は、東京と複数の百万人都市を結ぶため、常にお客が多いです。そのため、車内での変更扱いも頻繁。現職時代、グリーン車担当の車掌長で、「この人、いいな」と思った人がいました。次の停車駅まで一時間半近くノンストップ、というある大都市の駅に停車中。どうやら予約をしていないお客が、グリーン車の空席に適当に座った。以下、記憶を再現。

車掌長:「お客様、失礼ですがグリーン券をお持ちでしょうか」
客:「いや。指定された席の隣に人が来たから嫌だ
と思って・・」
車掌長:「なるほど。ただ、こちらの席もまだ、お客様がお見えになるかもしれないので、発車するまでしばらくお待ちいただけないでしょうか。」
(そう言いつつ、帽子をとって最敬礼し、そのお客に
デッキでしばらく待つよう依頼)
客:「差額払うのにだめなの?」
駅を発車して、次第に高速運転に変わろうとする時、
後方の車両から飛び乗ったと思しき別の客が当該の席の主だったようだ。車掌長の判断は正しかった。
車掌長は、「では、ご希望どおり、お隣のみえない
別の席をご用意します。但し、禁煙のお席になりますが・・」と言って、事態を収拾した。

正規のお客に十分配慮しつつ、飛び込み客にも
対応する。この見事な(というより当然の?)対応は、女性客室乗務員がグリーン車に乗務する
ようになった今も定着しています。

ケース2:B社の指定席連結特急

以前は、長距離客対象の特別急行といわれた「特急」も、今や私鉄特急や通勤ライナーと化す。自由席であれば定期券で乗れてしまうし、しかも距離が短ければワンコイン。私は用務で、ある地方都市に宿泊し、仕事のために翌朝早い列車で東京に戻ったことがありました。都心部に直通する列車のため、通勤特急の異名もあるとか。山を越え谷を越え、平野部に下りてきた特急列車が都内の某駅に停車。ピークを過ぎているとはいえ、まだまだラッシュ時。前後に数え切れないほど通勤電車が出ているのに、立ち席を承知で多くの
通勤通学客が乗ってきます。私が乗った指定席車両にも、続々と乗り込んで来ました。男女の車掌が着席した客の精算業務に走り回るうち、次の停車駅へ。ここでも、まとまった乗車がありました。すると、私の席のすぐ近くで、客同士が揉め始めたのです。以下、再現。

客@「私、ここの指定席を取っているのですが」
客A「さっきの男の子に差額を払ったらどうぞって
いわれたんだけど」
客@「でも、ここ指定席ですよ。」
客A「じゃあ、私はどこに座るの?」
客@「自由席にでも行ってください」

私は「まいったなー、講義の下読みできんとかなわんなー」と思ったので、車掌を呼びに行きました。結局、正規の予約をしていた人が座って、客Aは他の車両の空席に移動を促されていました。案の定、「他の客がいるなんていわなかったじゃないか」と怒鳴られていました。私も大都市の通勤時間帯にかかる長距離優等列車の車掌経験があります。上のようなときは、かならず「途中から券をお持ちの方がお見えになることが考えられるので、その時は移動していただきますが」と言っていました。この一言をうっかり忘れたばっかりに、お客同士のトラブルを生みますし、車内の皆さんに大迷惑になりますから。
Posted by Via at 2007年07月27日 21:49
鉄道業界舞台裏の目撃者さんは、「み○りの窓口」には態度の悪い社員が多いと思うが…と書かれていますが、これも会社や駅によると私は感じます。

傾向としては、JR東○本とJR四○は改札、出札ともに接客態度が悪いと思います。(一部接客態度の良い人も見受けられますが、全体として見ると悪い印象です)。
しかし、この2社のみ○りの窓口は、発券作業も早く、営業知識もしっかり熟知されている方が多い様に感じられます。

逆にJR○海、JR西○本は接客態度は非常に良いものの(明らかに国鉄時代に採用されたであろうおじさん達も、かなり丁寧に感じました)、発券作業が雑で、誤発券や誤案内が多いように感じます。
実際、この2社の窓口で新幹線や特急の乗車券類を買うと、高頻度で誤発券されます。さらに私はクレジットカードで買っているので、廃札作業に時間がかかり、結局、予定通りの特急に乗れなかったこともありました。

結局のところ、簡単な特急券や乗車券類は○海や西○本の窓口でも買う事はありますが、なるべく間違いの少ない東○本のみ○りの窓口で買う様にしています。

さて、私がバイトをしている某私鉄では、主管駅ではみ○りの窓口の様に、出札担当がいるので、接客態度はかなり良いと言われています。
その反面、中間駅では出札と改札が一体化されているので、接客態度の悪い社員(主にやる気の無いおじさん達)や、仕事の出来ない社員(主に運転系社員や、とっぽいバイト)に当たってしまうと、お客様は悲惨な目に遭いますね。

また、出札が大変かどうかということですが、自分のバイト先では、利用者が多い駅の出札担当は地獄、逆に利用者の少ない駅の出札担当は楽勝だそうです。
Posted by くらげ駅員 at 2007年11月17日 16:11
くらげ駅員さん

同じみ○りの窓口でも、会社によって接客態度が異なると言うのは
私も気づきませんでした。それに、誤発券の多い、少ないという
観点で窓口を見たこともありませんでした。なるほど、です。
個人的には、もうみ○りの窓口、鉄道の出札担当には期待し
ないので、オンラインで(人間を介さず)切符が買えるシステムを
確立してくれることを期待しています。
Posted by 鉄道業界舞台裏の目撃者 at 2007年11月18日 20:24
接客態度の悪さの問題は、サービス業ならどこでもいえることではないか、というのがこの記事を読んだ最初の感想でした。
とはいえ、私も何度か接客態度が悪いな、と思える窓口社員に当たったことがあります。そのときは本当に怒りました。たいていの方はきちんとした応対をしてくださるのに。「接客態度が悪い」、と感じるのは総じて国鉄時代(推定年齢からして1980年頃)入社のおっさん駅員がほとんどで、JR入社の若い方は男女問わず応対は良好な感じがしました。
Posted by dfh at 2007年12月05日 03:02
先ほどのコメントに付け加えます。何度もすみません。

先ほどは「接客態度の悪さの話はサービス業全般にあてはまる」と申し上げたのですが、この「営業」の話、作り話であってほしい、嘘であってほしいと思いました。何しろ、本当にひどい話だからです。幻滅してしまいます。

この話から聞くと、まるで社会主義、共産主義国家の店の接客態度の話を連想してしまいます。
Posted by dfh at 2007年12月05日 03:13
実際、共産主義みたいなものです。仕事しててもしてなくても給料はほとんど変化しません。何もしない(できない?)おじさまのほうが、ボロ雑巾のごとくこき使われている若手より給料がよかったりします。基本的に、普段の働きぶりを給料で報いるようにはなっていません。
うわべだけのQC活動(いい大人が寸劇ごっこをしています)とか、業務改善提案の件数(あくまで件数で、質は問われません)等が人事評価の柱です。有能な人はえてして本来業務が忙しいため、そこまで手が回らないものなのですが。

結果、本来業務の手を抜きつつ要領よく立ち回る人が、おいしい思いをするのです。
Posted by 現職 at 2007年12月09日 14:32
>共産主義国家

といえば、陰口や密告です。

女性の元社員Aさんの場合

女性については縁故採用が目だった年にあって、自由採用枠を見事に突破した人物。配属先で、見習い期間が終わり、次の新人を迎えるころ、新人がすることになっていたお茶汲みを各自で行い、朝の清掃は、負担の少ない日勤勤務者が行うよう提案。接客の仕方が良いと言う評判を早くも勝ち取っていたので、改革的な駅長の信頼大。Aさんの提案は駅長の支援で直ちに実施。しかし、その年の定期異動で、駅長は転出。
残されたAさんに待っていたのは、つらい日々だった。

交代勤務を終わって申し送りをしたのに、後で
「聞いていない」といわれる。本人がいなくても
流れる仕事を、いちいち公休のAさんに聞いてくる。
それも、先輩や上が新人に電話をさせているのがありありと分かる。新人までもが、「これ引継ぎなんでよろしく」と言って、明らかに領分外の仕事を押し付けてくる。よりショックだったのは、以下のことだ。
駅の仕事の中には、上の部署に提出する書類や伝票がある。人間である以上どうしてもミスがあるもので、そうなると書類は再度の作成を命じられ、作成者に返される。たとえ、作成者の責任がそれほど問われない
ため、署名捺印がいらないものであってもだ。Aさんは、某書類の作成のミスが目立った。普通は、つき返されても、他の社員が検算して訂正して業務を流すように努力する。その上で、間違えた人にしっかり指摘してあげる。しかし、Aさんの場合、そのミスの事実を周りが本人に伝えてくれなかったので、自覚したのはかなり後だった。たまたま、過去の書類の綴りを整理していたAさんは愕然とした。自分が間違えたところに、誰が見ても明確に分かるような、名前の三文判がいくつも押されていたのだ。付箋には「Aのミスです。以後、気をつけさせます」というテプラで作られた字も見られた。他の部署との懇親会にAさんが行くと、ずっと冷ややかな目で見られた。同じ職場での飲み会でも「お前が前にいると酒がまずくなる」という暴言も吐かれた。後輩の態度もどこかけんか腰だった。それで理由が分かったものだ。

Aさんは、この日、異動希望を出すことを決意。心ある人の目に止まり、いじめのある駅を後にできた。異動後、Aさんは、数年で退職、同時に大学に入学をし、今は家庭を持ちながら文化を後世に広く伝える仕事をしている。Aさんは当時のことを貴重な体験だったと言っていた。お茶汲みや清掃は大切な修行であったのだから、むやみに入社数年以内の若い人間が提言すべきことではなかった、横とのつながりを全く無視したスタンドプレーであったと。ただ、かつての同僚や先輩が、きちりと誤りをその場で指摘せず、若い人を「密告」するようなことがあるのか。組織の内部の人間関係のみに汲々とせず、お客様の安全や喜びをプロデュースすることに生きがいを感じる人が正当に評価されるようになったのか。時々気がかりになるという。
Posted by Via at 2007年12月10日 07:57
かなりひどい話ですね…。

何度もしつこくて恐縮ですが、

「接客態度の悪さの話はサービス業全般にあてはまる」

誤解を持たれかねない表現だったと思います。失礼しました。弁当店のバイトのとき、その店の「接客態度」(というよりはお客様に対する考え方のようなもの)が良くなかったもので、あのように申し上げました。その弁当店にも、なんだかお客様を見下すような雰囲気がありました。

JRになって20年。国鉄時代よりも
Viaさんのおっしゃったような
「お客様の安全や喜びをプロデュースすることに生きがいを感じる人が正当に評価されるようになった」雰囲気がずいぶんと広まっていったものと期待したいです。
Posted by dfh at 2007年12月14日 07:19
>接客態度

言葉遣いはぶっきらぼうだが、業務知識(趣味的なものではない)はピカイチっていう人。もう少しかんがえてほしいなー、と思いますね。私が現職の頃は、こういう人は多かったです。但し、お客に見える場面では、目に余る言動をしないという矜持を貫いた国鉄からの生き残りもまた、多かったのです。

一方、対応は正確で、言葉使いはまるでデパートだが、客が見聞きできる構造の駅で、手待ちの若い男女の社員がまるで中高生のように騒いでいる。明らかに業務知識の不足や連絡事項の聞き落しのせいで、「分かりかねます」「申し訳ございません」しかいえない。こういうのもいただけませんね。
Posted by Via at 2007年12月14日 20:40
再びですが、以前、鉄道業界舞台裏の目撃者さんがここでおっしゃっていた、「そこまでして交通費をケチる人にはお金が巡ってこない」というのを見て、はっとしました。なるほど、という感じです。首都圏ならば、例えば東京〜新宿のJRで大体200円くらい。タクシーだったら2000円台。こうしてみても鉄道の運賃はかなりお得だということは分かるのに、と思います。
 また、たったその数百円すらケチらないといけないということは、ひと月に使えるお金が数万しかなく、食費すらもぎりぎりに抑えないといけないのか、と勘ぐってしまいます。

     ===============

みどりの窓口のことは、
お客として・鉄道愛好家として係員に接しても、よくあれだけの種類の切符や複雑な鉄道営業規則(ここでは主に運賃面)を理解しているなと感心します。沢山の種類の乗車券、複雑多岐に亘る(わたる)規則、どうやってすべて覚え、間違いなく発券できるのか…。常に勉強しないと的確な発券は難しいだろうなと思っていました。

とは言っても接客の悪さ(殿様商売的な発想)は勘弁なので、常に職員の接遇教育には留意してほしいと思います。14日、Viaさんのおっしゃった業務知識が豊富で目に余る言動はしないタイプと、言葉遣いはきちんとしているタイプ。両方の良いところを併せ持った職員が多くなるといいなと思います。
Posted by dfh at 2007年12月19日 11:10
何度も失礼します。
読み返したのですが、12月19日の「鉄道愛好家として」は余計でした。複雑で通常は乗らないような行程の乗車券類を頼むことを想定して申し上げたことでした。

切符などを頼むとき、特に日にちや行程が複雑で紛らわしくなりそうなときは、乗車する日にちや列車、条件などを紙に整理してから窓口に行くようにしています。このような場合、口頭だけだと互いに混乱する恐れがあるからです。窓口の係員が怒り出す原因には紛らわしさなどといったストレスから来るイライラもあると思います。

もちろん、本文にあった「営業」社員の殿様商売的な発想には勘弁ですが…。
Posted by dfh at 2008年01月14日 00:46
接客の難しさというのはありますね。
お客の側も「オレ様化」していますから。

最近思うのですが、平日昼時や休日の込み合った食堂街で、カウンター席を嫌がる一人客の店員さんへの態度の悪さに驚いています。確かに、ご飯・汁物・前菜・メイン・お新香・果物というそれなりのカネを払うお膳を、落ち着かないカウンター席でたべよ、というのも酷ではありますね。しかし、グループ客との兼ね合いもあるわけで。そういうとき、冷静になれないでキレる客、暖簾に腕押しの態度でお客の立場を考えないサービス提供側。双方いただけませんね。

私の経験で恐縮ですが、少し贅沢をしようと和食の店に行きました。ピーク時を過ぎた時間で、眺めの良いテーブル席が空いているのに、カウンターでと言われました。かっ込んで食べるメニューではなかったので、「悪いけれど、落ち着いて食べたいのでテーブルでは駄目ですか」と言いました(勿論、冷静に)。すると、うちは、13時過ぎとはいえ、オフィスとイベントホール併設という場所柄、グループで利用される方が急に増えるので、お一人の方やお二人の方はカウンターか大テーブルでの相席をお願いしています、と言われました。確かに、私たちの後には、4人以上のグループ客が幾組か待っていました。たまたま時間があったので、連れが「では、14時過ぎにまた来ますが
それでも駄目ですか」と聞くと、上司に確認に行ったらしい店員の、その時、空いていればテーブルでご用意できますという返事。結局、14時過ぎに再び行って、食事ができました。私達が交渉したせいでしょうか、しばらくした後、この店では、大テーブルがなくなり、二人がけ用の席が増えていました。
勿論、空いていれば、一人客でも座れます。このときの経験から。時間をずらすなど、客の側も折れるところは折れたほうが良い。そうすると、店の側も考えてくれるはず。逆に提供者側はお客の声をこまめにストックしておく。長々書いてきましたが、つまりは、キレてしまっては、何も生まれないということでした。

鉄道に話を向けますと、私のいた駅では、窓側席や個室・下段という要望の多い席があいていないとき、どのような案で納得してもらえたかを記録させられました。例えば、個室寝台をリクエストして満室だった
女性の方には、車掌室付近の車両で、前が壁になる区画を用意して納得してもらったこと。あるいは、二段式の寝台では満足してもらえず、キャンセル待ちをするか、代替交通機関で考えてもらったこと。最近は、PCのコンセントがある、あるいは人の気配の少ない壁際の席が人気高いようですね。こういったリクエストに、こまめに答えていけることで、有人窓口の株が
あがると思うのですが。
Posted by Via at 2008年01月15日 19:43
そうですね。客としても折れる方がいいときはそうしたほうがいいかもしれませんよね。
客だから何でもしていい!という訳ではないと思います。完璧に出来るかどうか不安ですが、その点をわきまえたいです。

私の卒業論文の内容の一部を簡単に説明すると、その場その場における「暗黙のルール」を整理し、それを今後の人生に役立てる、というものです。Viaさんのおっしゃったことが私の卒業論文の内容に重なるところがあったので思わず書いてしまいました。お店(駅)の人と交渉するときの「ルール」も一部整理しました。そのルールは場面によって異なる場合もあるし、人によってそのルールの感じ方や表現の仕方が違うので「それが全てだ!」という訳ではありません。しかし、そのルールを踏まえたうえで行動できるとよりよい結果が来る、という発想があります。

話はそれましたが、「客としてもわきまえることはあるのでは」、ということを申し上げたつもりです。
Posted by dfh at 2008年01月17日 00:00
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